フードデリバリー・ECサイトに自宅から出店する方法を全て調べてみました!

noshiftデリバリーワーク編集部

どうしても自宅でフードデリバリーに出店したい!フードデリバリーでなくても、ECサイトで手作りのお菓子や冷凍餃子を売りたい。そういう場合に、なるべく初期費用をかけないで実現する方法を調べました。

「自宅でやりたい」というのは「費用をかけないでやりたい」ということだと思います(僕はそうです)。なので、今回は「なるべく費用を抑えてフードデリバリーまたはECサイトでの商売を始める」という目的でリサーチしてきました。もちろん自宅でのやり方もあるし、他もあります。

また、リサーチする中で他のウェブサイト、ブログ等で可能とされている方法についても改めて保健所、フードデリバリープラットフォーム(今回はUber Eats 様)に確認しました。その結果、本記事執筆時点では不可能となっていたものもあります。

目次
  1. 前提:フードデリバリーに必要な許可・設備・資格
  2. 自宅で開業する方法
  3. 自宅以外で初期費用を抑える方法
  4. 実現不可能だった方法
  5. 自宅で開業する方法それぞれの費用を調べてみた!
  6. 出店タイプ別のメリット・デメリット
  7. 結論!自宅で開業するならプレハブがおすすめ!

前提:フードデリバリーに必要な許可・設備・資格

1. 必要な許可

飲食店を経営するなら必ず必要な許可書です。
飲食店を経営するなら必ず必要な許可書です。

まず、食べ物(料理、菓子、パン等)を売るには保健所の許可が必要になります。必要な許可はおおまかに以下の通りです。

  • イートイン:飲食店営業
  • ネット販売や別の店に卸す:そうざい製造業
  • パン(そうざいパンを含む)、菓子を製造販売する:菓子製造業

食品関係の許可は他にも多数ありますが、多くの場合は上のいずれかになると思います。なお、フードデリバリーに関してはいずれの許可でも可能です

参考:食品関係営業許可申請の手引(PDF)|東京都
保健所に電話してみよう

同じ営業許可でも、イートインとテイクアウト・デリバリーでは販売可能な商品が違うので、営業許可に関しては検索するより管轄の保健所に電話した方が圧倒的に早いし確実です。アイデアの段階でも、必要な許可や設備などについて丁寧に教えてくれますよ!管轄の保健所がわからなければ、お住まいの自治体の役所・役場に電話してみましょう。

もし営業許可で扱えない商品を販売した場合、法律違反になってお店は営業停止+罰金を課せられることになりますので、適当に申請することだけは絶対にしないでください!

2. 必要な設備

床・天井・ドア・シンク・手洗いなどなど飲食店には必要なものがたくさんあります。
床・天井・ドア・シンク・手洗いなどなど飲食店には必要なものがたくさんあります。

営業許可が必要ということは、それが取得できる設備が必要になります。上の3つの許可に関しては、必要な設備に大差はありません。また、一つの設備でも営業時間帯を分けることで複数の許可を取得できる場合もあります。

具体的な設備要件は管轄の保健所や業態(なにをどのように提供するか)によっても変わりますが、大まかには飲食店営業には以下の設備が必要です。

  • 二層シンク(シンクごとの蛇口、お湯が出る必要があるかは保健所に確認が必要)
  • 手洗い器(非接触=センサーまたは肘で操作できる蛇口が必要)
  • 埃の落ちてこないフラットな天井
  • 拭き取りの可能な壁
  • 拭き取りの可能な床
  • ドア営業許可エリアとそれ以外の明確な仕切り(ドア、ウエスタンドア等)
  • 自宅の場合は、生活に使うキッチンとは分ける必要がある
保健所によって基準が違う?

複数の保健所の方に「保健所によって設備要件など違いがありますか?」と聞いてみたところ、「全国同じ基準になっている」との回答でした。しかし実際は異なります(おそらく保健所の方も他の保健所の運用を知らないだけ)。例えば客席に手洗い器が必須か、二層シンクそれぞれに蛇口が必要か、お湯が出る必要があるか、戸棚が必要か、など。おおまかには設備に関しては上の基準から大きくずれることはないと思いますが、(やりたい業態によっても設備基準は変わりますし)必ず事前に管轄の保健所に電話で聞いてみましょう。

保健所以外にも確認!

自治体によっては下水に油を流さないためのグリストラップが必要になったり(これは水道局の管轄)、そもそも業種によって営業可能な地域が定められていたりします。これらも保健所に問い合わせた際に教えてもらえることが多いと思いますが、念のため自治体の役所・役場にも問い合わせてみましょう。

3. 必要な資格

食品衛生責任者は飲食店を経営するなら必ず必要になる資格です。
食品衛生責任者は飲食店を経営するなら必ず必要になる資格です。

上の3つの許可に関しては、いずれの場合も食品衛生責任者が必要です(似た名前の食品衛生管理者は別の資格で、こちらは一般的な飲食店営業やそうざい製造業には不要です)。他に必要な資格はありません。

食品衛生責任者を取得するには、各市町村で決められた施設での講習会に参加するか、または食品衛生協会のeラーニング(Web講習)を受講すればOKです。施設での講習会は3ヶ月に一度程度しか開かれない市町村もありますが、eラーニングであれば24時間受講可能なので、特に理由がない場合はeラーニングがおすすめです。

東京都でeラーニングの場合、6時間ほどで取得できます(費用は12,000円)。 自治体によって変わるので、管轄の保健所に問い合わせてください。

e-ラーニング型養成講習会|一般社団法人東京都食品衛生協会

自宅で開業する方法

本題に入りましょう。自宅で開業する方法は、自宅のキッチンで営業許可をとるか、プレハブを設置する、キッチンカーを用意するの3択です。結論、おすすめはプレハブです。

1. 自宅のキッチンで営業する

結論、上の設備要件が満たせれば自宅でもOKです。

工事なしで上の設備要件を満たせればもちろんいいのですが、工事が必要となってくると高額なのでおすすめしません。

基本的に住宅のキッチンは飲食店を営業するために作られていないので、ほぼ100%工事が必要になってきます。

2.プレハブを設置

少し古めの写真ですが、こういう見た目の建物をプレハブと言います。
少し古めの写真ですが、こういう見た目の建物をプレハブと言います。

自宅を改装するよりは、中古のプレハブ小屋を購入して敷地内に設置し、そこに設備を整えたほうが一般的に安価です。小さな厨房であれば3坪ほどの空き地があればOKなので、可能な場合はおすすめです!

ユニットハウスとの違い

こんな感じのコンテナが工場で作られて現地に運ばれてきます。
こんな感じのコンテナが工場で作られて現地に運ばれてきます。

例えば、スーパーに突然現れた唐揚げ屋とか、商業施設入り口に開店したタコ焼き屋などは、ユニットハウスのことが多いです。

プレハブとユニットハウスの違いは、プレハブは現地で組み立てるのに対し、ユニットハウスは工場で組み上げて現地にトラックで運び設置します。ユニットハウスは現地での設置作業時間が短い上に雨の日でも作業ができるので「天候のせいで工事が予定通りできない!」といった心配はありません。

ユニットハウスの方が割高だが、工期が短い

費用はユニットハウスのほうが割高になりますが、その分工期が短くて済むので開業が早くできるのはメリットと言えます。ちなみに、平均的な工期は基礎と内装を含めると、大きさにもよりますがプレハブは1ヶ月~2ヶ月、ユニットハウスは工場での組立期間も含めて2週間~1ヶ月程度と、プレハブよりユニットハウスのほうが約半分の工期で済むことが多いです。

ユニットハウスの設置は、基礎を含めて1~2日です。

ユニットハウスとプレハブ、一概にどちらが良いとは言い切れませんが、デザイン性・耐久面・設備面で考えるとユニットハウスのほうが個人的にはおすすめです。

3.キッチンカーを購入またはレンタル

ハンバーガーやホットドックなどの軽食が売られているイメージを持つ方が多いかもしれませんね。
ハンバーガーやホットドックなどの軽食が売られているイメージを持つ方が多いかもしれませんね。

結論、出張営業をしたいのでなければプレハブの方が安価です。また、業態(何を作るか)によってはキッチンカーでは営業許可が下りない場合もあります。

なお、出張して営業する場合は営業する施設や道路の使用許可が必要になります。道路の使用許可は警察署に相談してください。施設の場合は以下のようなサービスを利用するといいかと思います。

キッチンカーでの出店場所探しなら|ショップカウンターSHOP STOP登録窓口|キッチンカー出店場所提案サービスモビマル | キッチンカーの出店・運営支援を行う移動販売プラットフォーム
道路使用許可の取得方法

キッチンカーで開業する場合、自宅の敷地以外で営業するときには、あらかじめ所轄の警察署で「3号許可」という道路使用許可申請を行う必要があります。

申請の結果は大体一週間程度かかる場合が多いので、営業する日が決まっているなら早めに申請手続きを行いましょう。

申請費用は地域によって異なりますが、2000円~3000円程度が多いみたいですので、参考にしてください。

自宅以外で初期費用を抑える方法

以下の方法であれば20~30万円程度の資金で出店することができます。ただし、営業時間が可限られたりと自由度は低く、見込める売上にも限界があります。

とはいえ経験を積むにはよい&万一失敗したとしても傷が浅くて済むのでこちらもおすすめです!

飲食店を間借りする

夜or昼だけ営業しているお店が閉めている時間だけ借りて営業することを間借りといいます。
夜or昼だけ営業しているお店が閉めている時間だけ借りて営業することを間借りといいます。

間借りとは、今現在飲食店を営業しているお店の営業時間外だけ店舗を貸してもらうという契約のことです。

そのため、必然的に営業可能時間は短くなるし、基本的に間借りする飲食店の設備内で提供できる商品しか販売することはできません。

デメリットはあるが、合う場所が見つかればベストかも!

販売する商品が制限されるのはデメリットと言えますが、その分初期費用が他の出店方法と比べると格段に少なくて済むので、自分の条件に合う間借り店舗が見つかったのであれば一番おすすめかも知れません。

間借りを募集しているお店は下のサイトなどで検索できるので、開業したいエリアで募集しているお店がないかチェックしてみてください!

シェアキッチンから出荷する

シェアキッチンは時間単位で厨房をレンタルして使用するものです。

営業許可は施設の管理者と使用者の共同で取得します。既に営業許可取得実績のある施設であっても、営業するお店ごとに改めて保健所の検査と許可が必要です。

どんな営業許可が取得できるかはシェアキッチンによりますが、取得実績のある営業許可であればほぼ確実です。実績がなくても施設側が協力的であれば可能性はあるので、図面をもらった上で保健所に問い合わせてみましょう。

デメリット

一般的なデメリットとして、施設内で食中毒などがあった際には施設全体が営業停止となることが挙げられます。また、施設によりますが予約が取りにくいような場合は安定して飲食店を営業するのは厳しいといえます。

商品開発は自宅でもできるとして、仕込みや片付けも時間内に済ませる必要がある上、仕込んだ材料を冷蔵庫で寝かせておくというような自由度がない場合もあるので、よく検討しましょう。

シェアキッチンとクラウドキッチンの違い

シェアキッチンと同列で紹介されることがある「クラウドキッチン」。

クラウドキッチンは複数の厨房が独立した区画として各々分かれているので、自分の計画どおりに飲食店を営業できます。

一般的に設備も整っているので、営業許可に関してはあまり心配いらないでしょう。

ただ、いくら設備が整っているとはいえ、普通に店舗を借りる以上の月額使用料を支払う施設が多いので、ランニングコストとしては割高になります。

クラウドキッチンは基本、割高。

どこの施設もお得感を全面に出していますが、初期費用が抑えられる分、営業期間が長くなればなるほどコスパの悪さが身に沁みる料金体系なので、よほど資金に余裕がある方以外はおすすめできません。

とはいえ、立地がかなり良い物件も多いので、一概に高すぎるとは言えない場合もあります。

利用料金を明示している会社の方が少なく、担当者と直接話したりセミナーに参加しないと具体的な必要資金が分からない場合が多いです。そのため、営業担当者のセールストークに負けそうな人は、決して一人で説明を受けないようにしましょう!笑

間借りとシェアキッチンやクラウドキッチンについては、以下の記事で資金面も含め詳しく解説しているので、興味のある方はチェックしてみてください!

実現不可能だった方法

リサーチする中で、他のウェブサイトやブログ等で可能とされている方法についても改めて保健所、フードデリバリープラットフォーム(今回はUber Eats 様)に確認しました。その結果、以下の方法は本記事執筆時点では不可能でした。

(Uber Eats の場合) 自宅以外で調理した商品を自宅から出荷する

本記事執筆時点では、Uber Eats では商品の調理場所と出荷場所が同じでないと出店できない決まりとなっているようです。※ 問い合わせたところ、以前はできたそうなのですが、今はできないとの返答でした。

なお、保健所にも問い合わせましたが、こちらは(そうざい製造業で、営業許可のある施設=シェアキッチン等で調理したものを自宅等で適切に保管し、そこからフードデリバリー等に出荷することは)問題ないとのことでした。

自宅で開業する方法それぞれの費用を調べてみた!

上で調べた「自宅で開業する」それぞれの方法について、いろんな業者さんに問い合わせて費用をシミュレーションしてみました。

間借り、シェアキッチン、普通のテナントと他にも候補があるので、最終的にリーズナブルなところを見つけてもらえたらと思います。

開業に必要な費用一覧
開業タイプ自宅改装プレハブキッチンカー
物件購入費木造:70万円/坪 鉄骨:100万円/坪 (増築する場合)35万円~170万円/3坪以下タイプ(中古・新品など物件による)200万円~450万円(中古車か新車、設備による)
基礎工事4万円~13万円/坪(必要に応じて)7万円~30万円(工法によって変わる)
電気工事10万円~15万円(改装時)40万円~50万円(新設時)10万円~15万円(必要に応じて)
給排水工事5万円~10万円
ガス工事30万円~40万円(必要に応じて)7万円~15万円(必要に応じて)
内装工事20万円~40万円/坪(給排水工事込)10万円~50万円(必要に応じて)3万円~100万円(必要に応じて)
外装工事100万円~200万円(必要に応じて)10万円~50万円(必要に応じて)5万円~250万円(必要に応じて)

各項目について解説します。

基礎工事

地震などで建物が地面に沈んでいかないようにする工事のことで、建物を建てるときには必ず行います。

基礎工事の工法には「布基礎」や「ベタ基礎」など何種類かあり、方法によって掛かる金額にかなりの差があります。

基本的に、使用するコンクリートの量が多くなればなるほど金額が高くなりますが、自宅の増改築費用の大体10%程度と思ってください。

内装工事(厨房内工事)

デリバリーやECサイトへの出品がメインであれば見た目の内装工事は不要ですが、天井、壁、床、給排水設備の工事は必要になります。

今回は保健所検査に通るために最低限の設備として以下を想定しました。

  • 二層シンク
  • 冷凍冷蔵庫(コールドテーブルや家庭用でもOK)
  • 厨房とトイレに手洗い器(ハンドソープとペーパータオルを設置)
  • 手洗い器の蛇口はセンサー式かレバーハンドル式に変更する
  • 戸がついた食器棚を一つ以上設置

今回は厨房のみの予定のため、客席関連の条件は省いています。

保健所によって検査項目内容は変わってきますが、最低限上記の項目を満たしていないとほぼ100%検査に通らないので覚えておきましょう。

お好みで製氷機や作業台など、業務効率の上がる設備を加えるのもありです。

では概算でどのくらい費用が掛かるかというと、設備を新品・中古で揃えるのか、床塗装の塗料の種類はどうするのか、給排水設備はガス屋とどのような契約にするのかによって変わってきますが、大体「30万円~40万円/坪」くらいで資金を用意しておくと安心です。

厨房の広さが3坪であれば、大体90万円~120万円程度掛かると思ってください。

プレハブを新品で購入する場合は、床塗装を別途する必要がなかったり、ある程度の給排水設備が基本設備に含まれたりする場合もあるので、購入前に確認しておきましょう。

電気工事

電気工事はその名の通り、厨房内の照明やコンセントなどの電源を設置する工事のこと

厨房機器は基本的に電気を使うので、コンセントは多ければ多いほどありがたいと感じます。

デリバリーの受注に必要なタブレットや、携帯電話の充電にもコンセントが欠かせないので、邪魔にならない程度に多めに設置しておくのがおすすめです。

コンセント一箇所増設で、大体5,000円~1万円くらいかかります。

工事費用の目安は、自宅増築の場合は大体40万円~50万円自宅改装やプレハブ購入時には10万円~15万円程度です。

ガス工事(必要な場合のみ)

デリバリーでポピュラーな揚げ物にはフライヤーが必要です。

フライヤーには設置型と卓上型がありますが、設置型を使う場合のみガス工事が必要です。

これは、業務用フライヤーは家庭用のガス設備では使用できないため、業務用機器用のガス栓を設置する必要があるんですね。

ちなみに、卓上型でもガスを使用するタイプもありますが、大体は電気式なので卓上型フライヤーを購入する場合は仕様を前もって確認しておいてください。

工事費用は、配管の長さによって若干変わりますが、都市ガス・プロパンガスともに平均10万円~15万円程度を見込んでおきましょう。

出店タイプ別のメリット・デメリット

自宅・プレハブ・キッチンカー、全て特有のメリットとデメリットがあります。ここでは、費用面を含めて書き出してみました。

1. 自宅の改築または増築

自宅で開業するならこの程度の設備は整える必要があります。
自宅で開業するならこの程度の設備は整える必要があります。

メリット

  • 厨房だけ新設するので費用は改装なら400万円以下で済みそう。
  • デリバリーをメインにするなら立地を気にする必要がない。
  • 改装なら電気工事費用が安くなる可能性がある。
  • ランチタイム・ディナータイム+空き時間だけの営業がしやすい。

デメリット

  • 自宅の改装・増築に時間が必要なので、開業までに1年近くかかる。
  • 自宅を増築して厨房を作るのであれば広さにもよるが700万円~1000万円程度は必要。
  • テイクアウト販売をするなら立地によっては集客に困る。
  • 廃業するとき、厨房の対応に困る。
  • 自宅の立地によってはそもそも飲食店が開業できない場合がある
  • 配達員に家の中を見られるのでセキュリティの問題が起こる可能性がある。
  • 自宅を増築した場合、固定資産税が増える可能性がある。

自宅改装・増築の総評

ほとんどの場合、自宅を改装するよりは増築して開業する場合が多いと思うので、初期費用の回収に時間が掛かるケースが多いと考えられます。自宅でデリバリー主体で営業する場合、イートインが無いので粗利率が悪く利益も出しづらいです。

飲食店の初期費用回収目標期間は平均5年、最近の理想は3年半といわれていますが、初期費用に1000万円掛けた場合、自分の給料を出した後、毎月約24万円もの利益を出し続けるためには1日10万円以上の売上を出し続けなければいけません。それを考えると、自宅に厨房を新設して飲食店を開業するのであれば、イートインで売上を取らないとハードルは高いといえます。

2.プレハブ(ユニットハウス)を購入する場合

最近は大手企業もリスクヘッジなのかユニットハウスでの出店が目立ちます。
最近は大手企業もリスクヘッジなのかユニットハウスでの出店が目立ちます。

メリット

  • 注文~開業までの期間が自宅改装・増築と比べると圧倒的に短い(最短2週間~1ヶ月程度)
  • ユニットハウスはある程度の水回りと電気ボックスなどの設備は標準装備されている
  • 基礎工事の仕様によっては固定資産税がかからない。
  • もし廃業することになってもプレハブ(ユニットハウス)は売却できる
  • 低コストである程度自由に内装をレイアウトできる
  • ユニットハウスの新品であれば製品の当たり外れは少ない

デメリット

  • 夏は暑く冬は寒い(エアコンである程度は解決できる)
  • プレハブは防音性が低い商品も多い(ユニットハウスなら吸音材有りの物件が多い)
  • プレハブの形状をカスタマイズするのはほぼ無理(基本的に四角形)
  • プレハブ開業といっても思ったより初期費用は掛かる(新品で設備を全部揃えると400万円程度は覚悟する)

プレハブ(ユニットハウス)の総評

店舗を借りての飲食店経営よりは低資金で開業できるイメージを持ちました。実際ユニットハウスを新品で購入し、保健所検査を通過ための設備を整えたとしても400万円で十分お釣りが来るくらいで出店できます。

外装にこだわったり、必要以上に高性能な設備を導入した場合を除く。

プレハブで出店しても固定資産税はかからないし、営業が軌道に乗れば初期費用も比較的早く回収できそうです。

また、メリットで上げていますが、プレハブ自体が売却できるので、廃業時だけでなくお店が軌道に乗り、店舗を借りて営業をするとなった場合でも対応に困らずにすみます。

プレハブを購入する会社によっては、買い取りを保証しているところもあります。

飲食店のリスクを極力下げながら営業の質を落としたくない方はプレハブを選択するのがいいかもしれません。

3.キッチンカーを購入する場合

車内で仕込みができるタイプの購入を条件とするとこのくらいの価格がします。
車内で仕込みができるタイプの購入を条件とするとこのくらいの価格がします。

メリット

  • 初期費用はプレハブと同じくらいで比較的開業しやすい。
  • 中古車を買えば2週間程度で開業できる。
  • 自宅以外でも好きな場所で出張販売できる。
  • キッチンカーを廃業するときに車両を売却できる。

デメリット

  • 受注生産の販売車をこ購入すると、思ったより開業まで時間が掛かる。(とはいえ3ヶ月程度)
  • 車種によって室内がかなり狭く、清掃が行き届きにくい。(身長が180cm以上の方は頭をぶつける。)
  • 貯水タンク、排水タンクの手入れを毎日行う必要がある。
  • 200リットルに満たない貯水タンク、排水タンクだと車内で仕込みができない(仕込み場所を借りる必要がある)
  • 貯水タンク、排水タンクの規格によって販売商品数に制限がかかる。
  • 必ず車外から電源を引き込む必要がある。
  • 発電機を使う場合、燃料費が結構かかる。(1時間100円~200円)
  • 車の税金・維持費・保険代など経費が思ったより掛かる。(車の大きさによる)

キッチンカーの総評

キッチンカーのセミナーにも参加し、メリット・デメリットを結構な時間考察しました。様々な場所に出店できるという最大のメリットの代償として、清掃は必要以上に手間が掛かるし、設備もコンパクトなものがメインになるので作業効率は悪くなりがちと、ゴーストレストランで運用するにはデメリットのほうが多いと感じました。

キッチンカーは、自宅以外で営業したい!もしくはその可能性がある!かたにとっては魅力的だけど、自宅以外で営業することが無い方が選択する意味は無いと思います。

移動型キッチン車なので当たり前といったら当たり前ですね!

結論!自宅で開業するならプレハブがおすすめ!

ローリスクミニマムスタートならプレハブ一択

事業を始める前に考えることを大まかに分類すると、

  • どうやって事業を軌道に乗せるか
  • 資金繰りはどうするか
  • どの時点で撤退するか

この三点が一番大切だと考えています。

中でも「どの時点で撤退するか」を見誤ると、大変な借金を背負うことになり再起不能となります。投資用語に「損切り」という言葉がありますが、損失を早めに見切ることで額を最小限で止めるという意味で、投資を行う上で一番大切なこととされています。

もし、自宅を改築・増築して開業した場合、廃業することになったらもう使うことのない大きな厨房が残ってしまいます。また、厨房機器を売却したとしても、購入額の1~2割で買い取ってもらえたらいい方で、下手をすると処分料を取られます。

プレハブ(ユニットハウス)で開業するのであれば…

もし廃業するとしてもプレハブごと売却できる!

赤マルのような移動可能な基礎であれば、早ければ1日で設置移動ができるそうです!
赤マルのような移動可能な基礎であれば、早ければ1日で設置移動ができるそうです!

プレハブの基礎を移動可能な素材にしておけば、トラックに載せて移動できるのでそのまま売却ができます。

プレハブの売却はオークションだけでなく、プレハブ製造販売会社によっては販売時に買取保証をつけている場合もあります。

購入を検討する段になったら、売却が可能かどうかも聞いておきましょう。

まさかのとき用に購入時に買取制度があるのは安心ですね。
まさかのとき用に購入時に買取制度があるのは安心ですね。

ちなみに参考までに、ユニットハウス販売の大手「三協フロンティア」だと買取保証がついていました!

初期費用は150万円~400万円で考えよう

この値段でこのクオリティなら中古でも正直全く問題ない気がします。
この値段でこのクオリティなら中古でも正直全く問題ない気がします。

プレハブ(ユニットハウス)の購入費によって初期費用は変わってきますが、厨房機器も合わせて大体150万円以上あれば開業が視野入ってきます。

店舗を借りて開業する場合も、初期費用は150万円以上掛かりますし、毎月の家賃が必要ないと考えると初期費用の回収もかなり早めにできると思います。

飲食店は初期費用さえ回収してしまえば、その後の運営は楽になり、経常利益が多くなれば次の展望も見えてきます。

実際に掛かる費用をシミュレーションしてみる

保健所に相談に行くときのような見取り図を作成してみました。
保健所に相談に行くときのような見取り図を作成してみました。

最近よく流行っている唐揚げ屋を想定した初期費用を計算してみます。

自宅開業ということで、外装費用は考えておりませんのであしからず…。

プレハブ シミュレーション
設備名価格
ユニットハウス(4260×2357×2675)679,000円
※基礎工事・ユニットハウス輸送費0円
電気工事(概算)100,000円
給排水工事(概算)80,000円
ガス工事(概算)100,000円
コールドテーブル(1800×600×800)165,000円
ガス台(3口 900×600×800)72,000円
フライヤー(430×610×800)69,000円
冷凍ストッカー(895×590×850)46,000円
三槽シンク(1300×600×800)69,000円
製氷機(395×450×770)165,000円
作業台(1200×600×800)22,000円
エアコン110,000円
合計1,677,000円

ユニットハウス以外の設備は、飲食店の厨房御用達会社、ホシザキやダイキンなどの新品で整えましたが、それでもかかった費用は1,677,000円。(概算)

ユニットハウスを新品で購入した場合は+100万円程度掛かります。

しかも、今後の展望を考えガス台、製氷機も導入してこの価格で開業できるなら魅力的に思えてきます。

必要なければその分安くなると考えてください。

初期費用についても、3年半で1,677,000円を回収すると設定した場合、一ヶ月あたりの金額は39,928円、仮に5年を目標にした場合は一ヶ月27,950円で回収できます。この金額なら、無理な営業をしなくても回収できるように感じました。

そんなわけで今回の結論は「ユニットハウスがおすすめ」です。条件が合えば間借りもいいと思いますし、地域によってテナント、シェアキッチン、クラウドキッチンでいい場所があればそれに越したことはないですから、一通りみて、改装・ユニットハウス・キッチンカーはどうだっけ?と思ったらぜひまた読みに来てください!

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